焙煎時間について 〜短時間焙煎と長時間焙煎〜

こんにちは!

後珈琲探訪記です。

 

突然ですが、同じ生豆の銘柄で同じ焙煎度でも、焙煎にかかった時間が異なればコーヒーの風味が大きく異なることをご存知でしょうか?

 

豆の見た目には反映されず、かつ入門書にも乗っていないため、あまり知られていないマニアックな内容です。

 

しかし、焙煎士ごとの個性が表れる面白い部分でもありますので、今回は「焙煎時間」について取り上げたいと思います!

 

 

焙煎時間は何分ぐらい?

焙煎時間は、本当に大雑把ですが具体的な数字で言うと、5~30分ぐらいです。

 

焙煎度(浅煎り・深煎り)・生豆(豆の硬さ・大きさ・水分量)・焙煎機(直火・熱風式)・作りたい味によって、焙煎時間は大きく異なります。

 

ですので「何分まで短時間」で「何分から長時間」という明確な基準はなく、比較的短時間・長時間という程度の問題になります。

 

 

短時間焙煎

 

高温で短時間で焙煎を進行させた場合、華やかな風味になる傾向があります。

 

味わいとしては酸味が鮮やかに表現され、深煎りでも酸味がハッキリ感じられることもあります。

 

スターバックスタリーズが深煎りでも(冷めてきた時特に)酸味を感じられる要因の一つとして、短時間焙煎が予想できます。

 

口当たりは力強くも軽やかな印象です。透明感がありながら、成分が溌剌としていて心地よい飲み応えがあります。

 

香りも華やかで、口に入れた瞬間からパッと広がる明るい香りが特徴的です。

 

リスク

 

焙煎を急速に進行しすぎた場合、中心部に水分が残ってしまいます。

 

その場合、コーヒーの生豆が持つ青臭さが出てしまい、エグ味と青臭い香りがコーヒーにでるので、早く焙煎するにしても限度があります。

 

浅煎りは特に芯残りが起こりやすいので、生豆それぞれの大きさ・硬さ・水分量を見極め、焙煎方法に工夫を凝らす必要があります。

 

また、水抜きが上手くいったとしても、香味が鮮やかすぎて刺激的で飲みづらいと感じる方も多いと思います。当店では、浅煎りは比較的じっくり火を通し、酸味や華やかな香りにコーヒーらしいコクや香ばしさを融合させるイメージで焙煎しています。

 

長時間焙煎

 

低温で長時間焙煎を行なった場合、穏やかで味わい深いコーヒーになる傾向です

 

口当たりが穏やかで、丸みを感じやすいと思います。味わいも角を削いだ、優しい印象になります。

 

マクドナルドのコーヒーは、かなり優しい口当たり香りですので、焙煎時間は比較的長いのではないかと私は予想しています。

 

香りは、口に含んだ瞬間のインパクトは控えめで、ヌガーのような濃厚で味わい深い感覚が続く傾向です。

 

 

リスク

成分がどんどん揮発していき、豆ごとの個性的な香味がほとんどなくなる恐れがあります。通常では考えられないほどの長時間(約1時間)かけて焙煎したコーヒーを飲んだ経験があるのですが、どういった生豆を使用したのか全くわかりませんでした。

 

低品質な生豆を使うときには、好ましくない風味を隠せるため、香味がなくなるほどの長時間焙煎も効果的と思います。

 

以上のように焙煎には「正解」がなく、それぞれの価値観に基づいて香味をデザインする面白さがあります。

まとめ

 

今回は味わいの全体的な印象に影響のある、「焙煎時間」について説明させて頂きました。

 

消費者からすると、焙煎時間は豆を見てもわかりません。だからこそ、「この豆は長時間焙煎で味わい深さを出そうとしているな」などと想像する余地があり、楽しさがあると思います。

 

前述した通り教科書でも見かけない内容なので、焙煎時間に言及しているととんでもないマニアと思われること間違いなしです笑

 

当店も思い入れを持って焙煎しておりますので、よろしければご想像しながらお試しください!

 

ushirocoffee.base.shop

 

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

後珈琲探訪記

 

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